2020.10.30Fri.ー11.8Sun.
GROUP SHOW ABOUT COVID-19 #2
About "crossing"《 交差について 》
Statements
青野 元昭(あおの もとあき)
EVIL SPIRITS
ペン 八つ切額 2020年
魑魅魍魎
コロナ跋扈…
拡散?…収束?…終息?
人心離叛?…結束?
今、人々の思いは交錯する。
ひとつになるや
魍魎跋扈…。
秋月秋津(あきつきあきつ)
視線
デジタルプリント 2020年
こんにちは。あっ、目が合いましたね。「目は口ほどにものを言う」ともいいます。口を隠している今の時代、目を心の窓と思って覗き込んでみてください。きっと、口よりも伝わることが、あるはずです。
浅野井 春奈
(あさのい はるな)
ヒゲさんとネコ
樟 H190×W110×D140mm 2020年
眠る2匹の、交差する顔。
交差する夢。
石塚 桜子(いしづか さくらこ)
water oil
アクリル・インク・ニス・ボードキャンバス 2020年私にとってcrossingとは心から信頼する最愛の人に私の命を預けることです。
植村 遥(うえむら はるか)
日常
油彩・キャンバス
220×273mm F3号 2020年
人と人の物理的距離が変わり、精神的距離も変わり、交差を避けるようになった。星たちはそれを無視するように日常を保っている。
小久江 峻(おぐえ しゅん)
一朶の吸息
綿・油彩・木パネル・アクリル板・その他
300×235mm 2020年
油彩画の制作過程で生まれた綿を用い制作しています。綿は時に、筆として使われ、ウエスとして使われ、支持体となったり、作品となったりします。役割、立場、境界が混ざり、綿は制作の息遣いの色を纏います。
画題の「朶」いう字は雲や山、花房など、「うつろいゆく曖昧だけれど一塊のもの」を数える単位の言葉です。
織田 亮太 (おだ りょうた)
交雑
アクリル・ペン・パネル 210×148mm 2020年
私たちの日常は、変わらざるを得ない状況になってしまいました。
今までと同じようでいて、異なる日常。変化点はいつでも側にあり、気が付かずに過ぎてしまう場合もあります。私たちは流れに対して、変わって行くしかないのでしょう。大事なものを共にしながら。
梶谷 令 (かじたに りょう)
見てしまっている
厚口ケントボードに素描
210×297mm(A4サイズ) 2020年
自作は都市生活の奔走を通じて生成された記述的な「現象」です。
それは展示空間に内在する仕方を通じて、都市生活からもたらされ「お守り、贈り物」として鑑賞者の元に到来します。私は作品を出力する媒体に過ぎず、作品からの絶えざる問い「あなたは一体どこから来てどこへ行くのか」に応答するために描き続けています。
川端 薫(かわばた かおる)
The path
ワックスペーパープリント 91×94mm 2020年
人の行く道は枝のような形をしているのだろうと思うことがある。行き先は無数にあるけれど、選べるのはひとつ。今年は、予期せぬ枝が伸びた人も多いだろう。
その枝の伸びゆく先に光があることを祈る。
北嶋 勇佑
(きたじま ゆうすけ)
アマビエ
木版モノタイプ(紙・油絵具) 2020年
コロナウイルスが蔓延する中、この流行は増えすぎた人類の間引きではとオカルトめいた話を耳にしました。浮説だとは思っていても、日本では疫病をおさえるアマビエという妖怪が話題になり、今ではすっかり定着しています。
嘘か真か、様々な憶測が飛び交いつつも、事態の収束を願って明るい明日への思いを馳せます。
澤田 重人(さわだ しげと)
交差
油彩・キャンバス F3号 2020年
交差点を行き交う人や車。止まる、動く、を繰り返す。
同じ事のように見えても、二度と同じ交差はあり得ない。
考え方を変えると、まったく異なる物が見えて来る。
無限の転回がそこにある。
雫石 知之
(しずくいし ともゆき)
おいでと、見えない手を差し出さないで
ジェッソ・アクリル・鉛筆・色鉛筆・キャンバス
227×158mm SMサイズ 2020年
元々人との関わりが苦手な自分にとってはコロナ禍からのマスク着用やソーシャルディスタンスなどは気持ちが楽になる部分もありました。
そして関係性は刻々と変化していき、今の最善を尽くすしかないのだな、と思います。
樹乃 かに (じゅの かに)
ちょいとまえ
デジタルドローイング ペン画 ピクトラン
200mm角額 2020年
指で画面にタッチして入力する方法が、今は当たり前になり、次は指を動かすだけ、その次は思うだけで操作できる日が来るのかもしれない。
新しい技術と意識が交差する瞬間は、戸惑いと期待の瞬間ではあるが、すぐにそれも普通になってしまう。人は何処に向かって行くのだろう?
杉山 有沙(すぎやま ありさ)
回転木馬 2体1組セット
ガラス・石粉粘土・金属・樹脂他
キルンキャスティング(ガラス鋳造) 2020年
社会と 人と “交わり“ 生きていく。
生きることで“交わり“ が増えていくようで,一つ一つが上部だけで薄れていく。大人は小さな事で弱ってはいけないと,人と本気で向き合うことをしない。一定の距離を保つことで自分を保つ。それぞれが情報を見ることに必死で、人の目を見て近づく機会が減っていく。うまく“交わる“ことは、とても難しい。
高梨 麻世 (たかなし まよ)
「float」シリーズの為のドローイング
アクリル・水彩・ミツロウ・紙等 2020年
滞在した宿泊施設を描くシリーズがあり、そのシリーズの為のドローイングです。全ての人が使用出来る公共性とその場に居る時は個人の空間になるという反対の意を含む対極性に着眼し、個人の物語と他者の物語が共有されるきっかけ作りを試みています。様々な方が利用する場所も交差です。中々遠出はしづらくなりましたがかつて泊まった場所の当時の明るい光に思いを馳せながら描きました。
竹渕 愛留萌 (たけぶち えるも)
それぞれに渦巻く
銅版画 インチ額 2020年
コロナ禍により私たちの日常は昨年までとは大きく変わりました。多くの物事に制約が産まれ、居心地の悪いものになっていく。たった1人の力では何も変えられない。
そんな無力感と何に向けていいか分からないまま日に日に大きくなっていく怒りが交差することなく自分の中に蓄積していくのを感じます。
ただあやの (ただあやの)
crossing
岩絵具・画用紙 八つ切 2020年
ディスタンスをとることが当たり前の世の中になってからというもの、事物との接触が表面上になった。オンラインで会う友人、画像で見る作品や風景、映像で見るライブ…視覚と聴覚に頼る毎日。五感を総動員し、身の内に取り込むように、事物と交差していたことを改めて思い知った。
館 泰子 (たち やすこ)
crossing of time of the works
BFK(シルクスクリーン/リトグラフ)・トレーシングペーパー302×241mm 2020年
時の流れ「過去・現在・未来」を、私自身の作品と交差させる作品。
過去をシルクスクリーン作品・現在をリトグラフ作品・未来を不透明なトレーシングペーパーに見立て、このコロナ禍の不安定さを歪な格子に託してみました。これからの新たな世界、新たな作品制作に思いを馳せながら、一歩進みます。裏も作品として見て頂けますので、お楽しみに!
永尾 知己 (ながお ともみ)
we wish...(mask ornament)
真鍮(ゴールドメッキ、ロジウムメッキ) 2020年
私たちは日々の生活の中で大小さまざまな願いを持って生きている。特に今はコロナ禍における人々の願いは「1日も早い感染の収束」「感染した人の早期回復」「コロナの影響で傾いたお店の復活」などなど。ささやかな日常の願いも含めて何かに願いを託したいのが人情。
そこでフィンガーサインの” I wish ~” をモチーフとしたマスクオーナメントを制作した。オーバーレイという技法で原型を制作し、それをロストワックス法で鋳造した。素材は真鍮に貴金属メッキを施した。マスクが当たり前となった今日、そのマスクに願いの象徴をつけて身につけることで希望へのモチベーションにしてもらえたら嬉しい。
永岡 杜人 (ながおか もりと)
誰かの遠い過去の言葉から
鉛筆・色鉛筆・紙 八つ切額 2020年
私は、自分にではない、他者に向けられた言葉から、なにがしかの意味を、私への呼びかけを、そして、それに応える必要を、感じることがある。
不特定多数に向けられた、誰かの、遠い過去の言葉から、いま、ここに、生きて在る、私の、立ち位置や、向かうべき方向を、知ることも。
(永岡杜人『言葉が見る夢』同時代社、2020より)
中村 惠一(なかむら けいいち)
????との交差(極光)
墨・水晶・ソフトビニール・和紙
168×123×35mm 2020年
今人は人との交差なくして生きていくのは難しい。コロナはその分断を促しているともいえる。一方、交差点はそれぞれの人生が交わる場所にも見える。新たな出会いの発見が生まれているとも思う。今回の作品では南極(難局)を舞台にした。極光のもとではどのような交差があるのだろうか。
濵田 敬史(はまだ たかし)
廻る
ガラス H380mm W240mm D210mm 2020年
ガラスは、固体が液体に変化する瞬間の明確な温度というものがなく、一定の温度を超えるとじわじわと柔らかくなる特性があります。
この作品では複数の温度帯で焼成したガラスが交ざり合うことで、ガラス特有の繊細で不可思議な世界を表現しています。様々な角度から覗き込んで楽しんでいただけたらと思います。
林 明日美 (はやし あすみ)
Crossing of air
銅版画(メゾチント) 85×145mm 2020年
地上の空気は、風になって流され、様々なものに交わりながら常にどこかへ向かっている。いま体をかすめる空気は、明日はどんなものに交わり、どこへ行っているんだろうと思う。
春田 倫弘 (はるた のりひろ)
Farewell
(去来、さようならこんにちは)
フォトグラム 写真印画紙・ゼラチンシルバープリント
203×254mm(8×10インチ) 2011年
About crossing=去来、移りかわり、過渡期、過渡期、生命のさなぎ。
蝉の脱け殻、すいか、土、石に光がcrossingする時空感覚がフォトグラムになりました。
*フォトグラム技法=印画紙の上にモチーフにする物体を直接置いて光を照らす。光の当たる部分と当たらない部分が陰影を写し、黒から白のグラデーションが露光される。
福田 美菜 (ふくだ みな)
ハーモニー
ミクストメディア(銅版画、アクリル)
273×220mm F3号 2020年
コロナ禍で日々物理的な距離をとることを余儀なくされる私たち。しかし距離をとりながらも、お互いに連絡を取り合ったり、SNSでつながることができるということは、日常においてのささいな救いでもあります。今回"crossing"というテーマで考えたのは、そういった物理的な距離はとりつつも、心は重なり合うことができるということです。私たちはひとりかもしれないけれど、お互いを気遣い、その気持ちが交差する、重なり合うことで、ひとりでは出せない色を出すことができると思っています。
船山 佳苗 (ふなやま かなえ)
風と土
素材・和紙・岩絵具・墨・透明水彩・インク
250×250mm 2020年
近所には土器の欠片がよく落ちています。
ここに、前には違う暮らしがあった、
その前にはまたもっと違う時間が流れていたという事を考えます。
見えない時間の層です。
meetはしないけれど、crossしている時間を描きました。
マスダユタカ(ますだ ゆたか)
ベッドタウン調布市
紙作品にターンテーブルを組み合わせて
150×150mm×150mm(立体) 2020年
作品はほんの先日組み上がった新作です。作品には写真が使用されておりテーマとなった街が撮影されています。
見ると街の人々がまだマスクをしていないのがわかります。そう、街が疫病渦に飲まれる以前取材したものです。ほぼ現在と何ら変わらない情景ですが裸顔の往来を見ながら作品を組んでいると、まるで遠い年月の交錯の中で工作しているかのような錯覚を覚えます。
益田 由二(ますだ ゆに)
XxX ing
ミクストメディア 180×180mm 2020年
画材は前回の about distance に引き続き水彩。部屋に飾ることを前提に作品の周りに空気感を作りたいと思い、パネル張りにしました。下地はデジタル写真を元に加工して作り、アクリル、顔彩、水彩色鉛筆で着色。異なる質感のテクスチャの塗り重ねによる混じり合う面白さを感じていただけると嬉しいです。
宮田 義廣 (みやた よしひろ)
Landscape[ねじれの位置]#1
アクリル・墨・キャンバス
220×273mm(天地自由) F3号 2020年
「交差」とは一側面から観測されたときに見られる状態であり、あなたと私が同一平面上に存在しないとき、それぞれの風景は「ねじれの位置」にある。我々は同じ時間、空間を共有しているように見えて、実はそれぞれが全く別の何かを経験している。
"観測点を見失うことで見えるものが変わる絵画"を目指した。
村上 紘一
(むらかみ こういち)
まいあがる/ふりつもる
水彩・紙 158×100mm 2枚組 2020年
大気は時に光を帯びて、交差し、循環する。日々、目の前のことに向き合いながらもその大きなうねりに思いを馳せて。
村瀬 都思 (むらせ とし)
Crossing no.2
アクリル・キャンバス 220×273 mm 2020年
図もなくひたすら織物を織るように線を重ねていると、ある時から地図のような、あるいは街が出来ていくような、不思議な感覚になります。
不安な状況が続く中ですが、微妙に歪んだ線の重なりが、ここではないどこかや、かつて見た風景と交差し、つかの間の旅を思い起こさせることができればいいなと思います。
山内 康嗣(やまうち やすし)
ドラフト#4
アクリル・樹脂・ニス・キャンバス
220×273mm 2020年
「ドラフトシリーズ」の1点です。
【ドラフト=すきま風】という意味であり空中に蔓延する未知のウイルスと共存する(交差する)時代に突入した今、その中の清潔なすきま風を吸いながら、かつ、この世界を覗き込むような視点で様々な景色を描いています。
この景色は、昨年秋に行ったワシントンDCのビジネス街です。
山田 翔太 (やまだ しょうた)
往還
エングレービング・エッチング・雁皮紙
195×135mm 2020年
銅版画は、作業していた時の像が完成した時には反転します。つまり、版の上のものは虚像、紙に浮かび上がるものこそが実像なのです。
私は、虚の出来あがりを確認し、実の刷り上がりに思いを馳せ、何度も虚と実を行き来し完成を目指します。その中で虚と実、ふたつの世界が“交差”する過程にも魅力を感じ再現を試みました。
ヤマダ・ マサミ
(やまだ・ まさみ)
ナカノクロベエ
樹脂・塗料 2019年
地元の地域猫の会の捕獲名人に中野さんがいました。中野さんが助けた猫は100や200で済みません。中野さんは黒猫を見つけると「くろべえ」と呼びます。どんな黒猫も「くろべえ」。くろべえ、お入り。入るんだよ。そう言うと、黒猫は捕獲器へ入ってくれます。
その中野さんの三回忌のこの冬。この煩わしさの世の中で、以前つくった「ナカノクロベエ」にまた会いたくなりました。
山ぶき のり(やまぶき のり)
eye contact
イメージサイズ=150×150mm 額サイズ=250mm角
漆・絹・和紙・錫・洋金箔 2020年
withコロナ時代の新習慣マスク。マスク越しに目で交流する不思議な日常。
コロナ渦では実体験の機会が減り、情報のデジタル化が加速している。
そんな現代の日常を、漆と写真を用いて版表現する。
オンラインでは表せない情報、現場で作品を見つめると分かるリアルな「視点の交差」体験をお楽しみ頂きたい。
山本 清 (やまもと きよし)
Crossing=lights & shadows
iPhone10 インクジェットプリント
140×160mm 250mm角額 2020年
時折、影は事物より雄弁にその場の空気を伝える。
それは直進し、屈折し、反射した光によって、選ばれた時にのみ現れる。
光と影の交差によって抽出されたイメージは、この時代の温度を伝えているだろうか?
横山 芙実 (よこやま ふみ)
歩き方
岩絵具・雲肌麻紙 257×182mm 2020年
今まで自分がどのように歩いていたのか忘れないように。
渡辺 佑基 (わたなべ ゆうき)
72/81
アクリル・パネル 180×180mm 2020年
欠片をいくつか見失ってしまいました。
もしもどこかで見つけたら、嵌めてもらえたら幸いです。
Center of riverside
Center of riverside
冊子(244×182mm) 2020年
近所同士の二人のペインターがコロナ禍に継続していた、往復書簡による合作ドローイングの記録。
素材をお互いに送り返し、どちらかが完成と思うまで手を入れ合う。
作品について言葉を交わすことはないけれど、作業が交差しながら一つの作品が出来ていく過程は、確かにコミュニケーションだった。